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want to be ...
第14章 愛の結晶
寝室に入ると、蒼汰さんに腰を抱かれてベッドに2人で座った。
…あ。
蒼汰さん、手…
蒼汰さんの手が小刻みに震えてるのに気付き、緊張してるのはあたしだけじゃないんだと分かると、少しだけ心が軽くなった。
すると、目を閉じて大きく深呼吸した蒼汰さんは、意を決したように
「見るか」
と言った。
こくんと頷き、手に持ってる妊娠検査薬の箱を膝の上に置く。
体を寄せ合って再び説明書に目を通し。
「陽性なら妊娠してて、陰性ならしてない、か…」
「こっちの窓にもライン出てたら妊娠、
って事ですよね?」
「みたいだな」
「ライン出てなかったら妊娠してないんですよね」
「だろうな。杏奈…焦って勘違いすんなよ?」
「そ、蒼汰さんだって。ライン2本ですよ?
1本だと妊娠してませんからね?」
「わ、分かってるっつの!それ位分かるしっ」
少し言い合って心を落ち着かせて。
2人で暫し無言になり。
「み、見るか?」
「はい」
再び緊張し始めて、蒼汰さんの顔を一度見て、検査薬を取り出す。
ラインは…