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want to be ...
第19章 俺と杏奈の1か月 蒼汰SIDE
すとん。
長い長い、大樹の言葉。
有り難い…きっと、俺を思っての言葉。
1つ、なんて言いながら、不器用ながら言ってくれたたくさんの言葉は、俺の心に素直に染み込んだ。
こんなに喋る大樹は貴重だ…
いつも、美咲の事でしか饒舌にならないのに。
酒の力か?
そうだとしても…泣きそうになるくらい、まともに大樹の顔を見れないくらい…嬉しい言葉。
そんなに考えてくれたんだ。
凄く考えさせられた…
酔いは、すっかり冷めていた。
そして、俺の美咲に対して、杏奈に対しての感情の名前が分かってきた。
美咲は…恋。
いつまでもドキドキしてる、相手の行動に一喜一憂するような、「恋」愛。
杏奈は…愛。
心地よい…一緒にいても落ち着いてて、セックスする時は落ち着いてないけど安らぎを求められる…会話がなくても、傍にいるだけで落ち着ける、恋「愛」。
美咲と杏奈。
似ているようで全然違う。
2人に対する思いも…違う。
俺が一番一緒にいたいのは誰だ?
既に目の前の男のものになった美咲か。
今は分からないけど…どんな時も一途に俺を思ってくれてる杏奈か。
迷いは、なかった。