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want to be ...
第19章 俺と杏奈の1か月 蒼汰SIDE
とりあえず早く帰った方がよさそうだ。
伝票をひっくり返し、値段に心臓が止まりかける。
…おぉぉぉい何この値段!?
服何着買えるんだよこの金額で!?
やっべ…今日お金入れて来たっけ…
3万程度しか入ってなかった気するんだが!
いや…やべぇぞ、基本現金払いするからカードとか持ってねぇし、全額出すって言った手前、大樹に頼むのなんて…
なんて思ってると、俺達の席の横を通り過ぎた女を捉え、再び心臓が止まりかけた。
あ、杏奈!?
何で戻って…って。
考える暇もなく、コートを腕にかけて歩いて行った杏奈を見送り、小さくため息。
よかった…ちゃんと上着あったんだな。
あんな薄着じゃ風邪ひくだろうからな。
あいつ、風邪ひいたらキス魔なるし、美咲の時みたいにエロくなるからそれはいいけど…
…いやそれより目の前の男が問題だ、今は。
「大樹」
「…」
「大樹~」
机に突っ伏してる大樹の肩を叩き、揺さぶる。
「…ん」
やがて顔を上げた大樹の表情はハンパなくエロい。