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want to be ...
第20章 再会 蒼汰SIDE
何なんだよ誰だよあの男!
杏奈の事呼び捨てにしやがって…
どうすりゃいいんだ俺は。
普段絶対に行きもしない花屋へ行き、杏奈のために思いきって買ったバラの大輪を見つめてため息を吐く。
もしかして…とんでもない勘違いしてたのか?俺。
杏奈は俺だけのものだと思ってたけど…違ったのか?
杏奈は俺が好きで、俺も杏奈が好きになって…
やっと晴れて結ばれると思ってたのに…俺の痛い勘違いだったのか?
「えぇっ…蒼汰さん!?」
こっちへ走ってきた…1か月前より少し大人びた、懐かしい杏奈の姿。
その後ろから、ニヤけながらあの男がついて来る。
「杏奈…誰だよ、その男」
「えっ…ぁ、えと…」
真っ赤に頬を火照らせた杏奈を驚いて見つめる。
待てよ…まさかの修羅場?
何…何なんだよこの状況。
俺圧倒的に不利じゃねぇか!
いくら杏奈の体知り尽くしてるからって…ガキいる相手に勝てる訳ねぇだろうが!
「そ、蒼汰さん…えっ?あの、もしかして…」
「杏奈…男いるなら言えよ。俺バカみてぇじゃん…」
「は?…え?」
「知らんかったわ…俺騙されてたのか。
家庭持ってる相手に勝ち目ねぇじゃん俺なんて。
花まで持って…超情けねぇ」