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want to be ...
第4章 転機
「俺はまあ…1日くらいいいんだよ。みさ…、…いや。
俺も行く気なかったんだよ」
美咲って…言いかけましたね蒼汰さん。
「じゃあいいでしょ。考えてること一緒なんだから」
「あのな…よく聞けよ。
20歳以上の男が制服の女連れて歩いてるだけで
犯罪になるんだよ今の世の中は」
「聞かれたら兄弟だって言えばいいじゃないですか」
「バカか、そういう意味じゃない。
他人だろうがそれ以前に補導されるだろうが、お前が。
平日の学校あるはずの時間帯に制服でうろちょろしてたら」
「別にそんな探り入れられないですよ。
てか幾つなんですか?あなた」
「もうすぐ20…、あれ」
顔を歪ませた彼を首を傾げて見上げる。
「…まだ20じゃなかった」
小声で言ったつもりだろうけど…
「聞こえましたけど」
「…チッ」
まだ19歳なんじゃん。
「俺はいいっつってんだろ。
お前はさっさと高校行って勉強しろ」
「あなたもサボらず大学行ってください」
「どのみち今日は大事な講義ないからいいんだよ」
…あたし達、ホームのど真ん中でなんの言い合いしてるんだろ。
彼もちょうど同じことを思ったのか、眉を寄せてそっぽを向き、ため息を吐く。