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want to be ...
第22章 Request Story♡ バレンタインデー
部屋の隅で、小さくなって。
何でだ…?
悲しそうには見えない。
何らかの理由で杏奈は泣いてるんだろうけど、その理由がさっぱり分からない。
「…泣くなよ、杏奈…」
「…っ、ふ…っ」
更に溢れる涙…
こっちまで泣きそうになってしまう。
「泣くな…」
「…ぐす」
…とりあえず抜くか。
そう思って体を起こそうとすると。
「っ、いや!ダメ…っやめないで…」
ボロボロと涙を流して言う杏奈を再び見つめ返す。
「じゃあ何で泣くんだよ…?どうしたんだよ…」
「…っ、違うんです…嬉しいんです…っ」
「…?」
え…?
「嬉しい?」
「あ、の、…っあたし、自信がなくなっちゃってて…
っセフレだし、そういう風に思われてない事なんて
分かってるんです。分かってるんですけど…
こういう事して、蒼汰さんに引かれたり
無視されちゃったりしたら、…っ、悲しいなって
思って…だから、求めて貰えて、こんな…
っこんな、おっきくして貰えた事が嬉しくて…」
その言葉に目を見開く。