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want to be ...
第23章 Request Story♡ 2人の1日 Ⅰ
ぷく、と頬を膨らませ、つねってやろうかと思ったけど、つつくだけで我慢する。
蒼汰さんって化粧水か何か使ってたっけ?
洗顔してるのは毎朝見るけど、化粧水って…
そんな事を考えてると、アラームが6時を知らせる。
微動だにしない蒼汰さん。
いつもの事だけど。
あたし、蒼汰さんより遅く寝た事ってないんだよね…普段もエッチの時も。
だから毎朝、暫しこの美しい寝顔を見つめてから、あたしの朝は始まる。
…しばらく鳴らしておいたら起きるかな?
何て考えて、鳴り続けるアラームを止めずに蒼汰さんの様子を窺ってみる。
…あ、眉動いた。
その後しばらく動かなくて、アラームを止めようと体を起こすと。
「…ん、…」
「…、」
お…珍しい。
起きるのかな?
小さく反応を示したと思って顔を覗き込むと。
「…、止めて…」
小さく呟かれた言葉に思わず吹き出してしまう。
「ふふっ…じゃあ起きましょ?」
そう言ってみると。
安らかな寝息が聞こえてくる。
えぇ…無意識?もしかして。
こんなにうるさく鳴ってるのに…
目覚ましは1発で起きる派だから、蒼汰さんと同棲してからは驚きの内の1つだった。
何となく意地悪したくなって、アラームが鳴り続けるスマホを掴み、蒼汰さんに近付けてみると。
「…っ、はぁ…杏奈、うるさい。黙らせて…」
切なく顔を歪めて言われた言葉に
「あっ…はい。ごめんなさい」
素直に謝ってすぐにアラームを止めてしまった。
すると。