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want to be ...
第4章 転機
あたしにぶつけていいから…
そう言うとスッと冷たい色に変わる彼の目。
「…なぁ。自分が何言ってるか分かってる?」
酷く冷たい彼の声。
怖い…だけど、怯んじゃダメ。
「わかってます。
分かって言ってるんです…あの…あたし、」
あぁ、何を…
「あなたのことが好きなんです。あなたの傍にいたい。
あなたの為にあたしが出来ることは全部したい…」
言っちゃったの…
あたしの口は止まらず、更に言葉を重ねる。
「初めて会ったあの日から、
ずっとあなたのことが頭から離れなかったんです。
電車で見かけた時ほんと嬉しくて…
あの綺麗な人との話、いろいろ聞いちゃって…」
無表情であたしを見つめてる彼から感情を読み取れない。
「っ…好き、です…」
初めての告白。
あたしの初めての告白は…目の前の、あたしをレイプした、素性も分からない男の人に伝えることになった。
だって…この恋を逃しちゃダメな気がする。
逃したら、あたしはもう成長出来ない。
これ以上先に進めない…そんな気がした。
あたしの思いに応えてくれるなんて思ってない。
応えて貰おうとも思わない。
ただあたし達は、特殊な出会い方をしてるから。