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want to be ...
第24章 Request Story♡ 2人の1日 Ⅱ
「…、うん。杏奈大変そうだったから…
たまには俺が作ろうと思って
ハンバーグ挑戦したんだけど…
悪いな、杏奈みてぇにうまくいかなかったわ」
苦笑いで杏奈を見下ろすと、俺を見上げたまま固まってる。
「…え?杏奈?おーい」
杏奈の目の前で軽く手を振り顔を覗き込むと、杏奈の大きな目から涙がこぼれてきて、焦る。
…そんなに嫌だったかっ!?
「ごめん…っマジでごめんって杏奈!
もう二度としねぇし捨てるから許し…」
「嬉しいです…っ」
…え?
「え?え、杏奈…こんなに失敗しちまってるけど…」
杏奈がキッチンに入ってきて、その表情を見た時、俺はようやく気付いた。
あぁ、失敗してたんだ…って。
「いえ。失敗しようが成功しようが…
そんなのはどうだっていいんです。蒼汰さんが、
あたしの為に作ってくれた事が嬉しいんです」
涙目で俺を見上げる目は、嘘を言ってるようには見えなかった。
そしてその言葉を聞いて、また1つ、杏奈を好きな要素が増えていく。
杏奈に対する愛が深まっていく。
…毎日毎日、ほんと飽きさせて貰えない。
毎日、どんな小さい事でも新しい発見があって、それを見つけたくてつい杏奈にいろいろしてしまう。