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want to be ...
第24章 Request Story♡ 2人の1日 Ⅱ
いやもう、これから料理勉強しますよ、うん。
それで、食べようとするんだけど…
「…なぁ。やっぱ無理。やめとこ?」
「何言ってるんですか!
せっかく蒼汰さんが作ってくれたご飯ですよ!
あたしは食べますからね?いただきまーすっ」
そう言って笑顔で、ハンバーグを口に含んだ…けど。
その笑顔が、ゆっくり咀嚼していく内に段々消えていった。
「…え、…あ、杏奈…?」
ゆっくり咀嚼して、瞬きする彼女を見つめる。
「…蒼汰さん」
「…はい」
何だか緊張してしまう。
…が、杏奈の崩れていく口元を見て目を見開いた。
その口元を押さえて俯いていき、体を震わせ始める杏奈。
「おい…おい、杏奈?…杏奈っ!?」
そんなまずかったか!?
立ち上がって杏奈の肩に手を置いた瞬間。
「っあはははは!…っ、蒼汰さ、ふふふふ…っ」
「…」
…一体どうした、目の前の子。
笑う薬とか入れてたっけか。
しばらく笑い続ける杏奈を前に、空中で行き場をなくした手が泳ぐ。
ようやく笑い終えた頃には、笑いすぎたせいで杏奈の目に涙が光っていた。
「…何なの一体」
「ふふ…っ」
「…」
涙で濡れた目で見上げられ、見つめると。