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want to be ...
第25章 Request Story♡ 2人の1日 Ⅲ






そして、次の日のお昼。


「初めまして。
…あ、杏奈さんとお付き合いさせて戴いている、
矢野蒼汰です」


少し緊張気味におばあちゃんに挨拶する蒼汰さん。


「あらあら、よくいらっしゃいました」


にっこりと微笑み首を傾げたおばあちゃんに、蒼汰さんが慌てて頭を下げてる。


ママのお母さん、つまりあたしのおばあちゃんが経営してる温泉宿に来たあたし達。


ママもパパももういないけど、昔から仲良くしてくれてるおばあちゃんの友達や、ママの友達が手伝いに来てくれてて、繁盛してる温泉宿。


大学を卒業した今、あたしもちょくちょく顔を出しているんだ。


跡継ぎは決まってるからあたしが跡を継ぐ事はないけど、それでもおばあちゃんの孫として、出来る事は何でも精一杯やりたかった。


…ここは、ママとパパとの思い出がたくさん詰まった場所だから。


「じゃあおばあちゃん、よろしくね」


「はいはい。いい浴衣を用意しておきましたよ」


物腰が柔らかくて、話すのもゆっくりなおばあちゃんの声を聞いてると、こっちまで穏やかな気分になってしまう。


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