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want to be ...
第26章 Secret Story 大樹 × 杏奈
リビングに入ってすぐに見つけたスマホを見ると、蒼汰さんからの連絡が入っていた。
「悪ぃ杏奈、言うの忘れてた」
「大樹さん、美咲いないとマジで生きてけんから、
美咲と俺がいない間いろいろと世話してやって」
「あ。有り得ないだろうけど襲われんなよ?
イケメンだからって惚れんなよ?」
「…、」
しばらく、放心状態で固まる。
そして。
「っえー!」
思わず叫んだあたし。
だって、叫ばずにはいられない。
だって…だって!
どうしてそんな大切すぎる事言い忘れるんですか蒼汰さん!
大樹さんですよ…大樹さんですよ!?
何かあるとかは微塵も思ってないけど、一応同じ屋根の下にいるんですよ!
…あ、マンションだから屋根一緒だ。
…ってマンションに屋根なんてない!
あーもう!とにかく!
今まで恐らくあたし、まともに存在認知されてなかったんですよ!?
そんな相手が今目の前にいるんですよー!?
1ヵ月くらい前から言ってくれないと!
あたしにも心の準備ってものがあるんですぅう!
ていうか蒼汰さんの大樹さんへの扱い、犬か何かですか!!
「何だようるせぇな」
入ってきた大樹さんに睨まれ、
「ごめんなさい!」
と謝る。