この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
want to be ...
第5章 関係
彼との奇妙な関係はそれから半年続いた。
名前と年だけを教えられ、彼については彼が行為中に紡ぐ言葉を聞いて理解するしかなかった。
彼があたしを呼ぶ時間はさまざまで、寝かけでも熟睡してても友達といても全く関係なかった。
目が醒めたら抱かれてる最中だったりすることはしょっちゅうで…酷い時なんて午前の授業中にメールが来て、30分以内になんて絶対行けないから、お昼休みになると仮病を使って学校を抜け出し、アパートに帰る。
ベッドの上で蒼汰さんが待ってて、
「遅すぎ」
そう言われて、激しく激しく抱かれる…
たいてい、あたしのアパートの部屋で。
たまにカラオケで。
ごく稀に、彼の性癖なのか、公園とか公衆トイレの中とか…屋外で。
彼の部屋ですることはなくて、どこに住んでいるのかは教えてくれなかった。
S駅から電車に乗ってくるからS区に住んでるんだろうけど…
そして、それよりずっと悶々して考えてることが1つ。
毎日のようにあたしが選ばれて抱かれてるけど、他の女の子にも声掛けてるとしたら、蒼汰さんいつ寝てるんだろう…
疑問に思うくらい、ほぼ毎日彼に抱かれていた。
聞いてみようにも、いつの間にか揺さぶられて啼かされて、はぐらかされてしまっていて。
関係を解消されるのは嫌だったから。
悶々としながら…もしかしたら、なんて期待を胸に抱きながら。
彼に抱かれる毎日を過ごした。