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want to be ...
第29章 素直な気持ち 雫SIDE
「あぁ、…っ、はぁあっんっ…」
明らかにあたしより年上なのは分かってたけど。
そのキスは、あたしを骨抜きにさせた。
キスだけで腰が抜け、荒い息を吐いて男の人に寄り掛かるあたしの腕を掴んだまま立ち上がり、よろけながら歩き出した男の人。
「ちょ…ねえっ!?どこ行くんですかっ」
腕を振りほどこうとするけど、ふらふらしてるくせに力が強くて振り解けない。
…て、てか…身長高い。
あたしも高い方なのに、この人…
よろけながらも抵抗するあたしをふと振り返った男の人。
にぃっと笑った表情を驚いて見上げると。
「…っ!?なっ!?…っあっ、下ろしてっ!」
男の人はあたしを抱き上げたまま黙々と歩き続け、入った先は…ラブホテル。
「やっ…えっ、はぁっ!?」
ひたすら体を叩いてるのにびくともしなくて、部屋に入って鍵を締められた。
ヤバい…危ない人かも!
ベッドに下ろされ覆い被さってくる前に抜け出し、扉の方に向かったけど、後ろから伸びてきた腕に捕まってしまう。
「きゃぁあっ!?やだっ」
「…ねぇ、マジで好き…。結婚して…」
「…!?」
「好き」…その言葉に驚いて、入れていた力を抜いた瞬間。