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want to be ...
第29章 素直な気持ち 雫SIDE
部屋の奥から聞こえてくるのは、女の人の"声"。
明らかに同意でシてる"声"で、ここが西野先生の家なら、これは西野先生の声…?
え…、でも瑞季、西野先生と付き合ってるんじゃないの?
それなら、この声は…
「…雫。音鳴らないカメラのアプリ持ってるか?」
「…な、ないけど」
「…、んー…どっちがいいと思う?
音鳴らないカメラで撮って後で恥かかすか、
連写して驚かすか」
「…ねぇ待って。瑞季、何の話してんの!?
カメラってどういう…っんむ」
「しー…!バレる!もっと静かに話せバカ!
証拠写真撮ってやんの、証拠写真」
「は?何の」
「見たら分かる。お前はただ、目で見たものを
すぐに撮影すればいいだけ。
なるべく多く撮れよ、大っぴらにしてやる」
「えー…」
「いいか、俺が部屋の電気付けたらすぐ撮れよ。
驚くのは後でいい」
驚くような事なの!?
「撮れたら、俺は自由になれるんだよ。
俺を助けると思って、頼む」
自由…?
自由にって…?
瑞季は、何かに囚われていたの…?
…それなら。
瑞季が、囚われてたものから解放されるなら。
「…分かった。連写すればいいのね?」
「あぁ。開けるぞ」