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want to be ...
第29章 素直な気持ち 雫SIDE
瑞季が扉をゆっくりと開け、あたしを先に中に入れた。
…ち、ちょ。
気まずいんですが。
だってもう、"真っ最中"だよ?
しかも結構激しくない!?
すると
「カメラ構えろ」
と耳元で囁かれ、戸惑いながらも構えると。
真っ暗だった部屋の明かりがパッと着いた。
そこには…
「!?」
その光景の余りの異様さに、言葉が出なかった。
え?
はぁ!?
…えぇ!?
「カメラ」
再び耳元で囁かれ、我に返ってこちらを驚いたように見つめてる2人にピントを当て、連写する。
…と、男の人の方が焦ったように西野先生から離れようとするから、その姿も連写した後、瑞季の後ろに隠れる。
「なっ、みっ、瑞季っ!?何で…っ、…!」
体を起こした西野先生が驚いてシーツを胸に寄せて瑞季を見つめ、あたしに視線を移して顔色を変えた。
「…っ」
その顔の怖さったら、もう。
西野先生って言ったらさ、ほわーんってしてて、ただただ優しくて、天使みたいな先生じゃなかった?
そんな感じだったはずが…
綺麗な顔を歪め、あたしを鋭く睨みつける西野先生に怯えてしまう。