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want to be ...
第29章 素直な気持ち 雫SIDE





.☆.。.:.+*:゚+。.゚・*..☆.。.:*


「ぎゃっ!?ねっ蒼汰っあっどうしよう!
緊張してっおっぼえっられなっ」


「落ち着け、バカ!深呼吸しろ深呼吸」


「やぁぁぁぁ!しっん呼吸したら
文章全部飛んじゃうぅぅぅ」


「あぁっ!?何でだよアホか!?
じゃあほら、手に人って字3回書け!」


「ダメぇぇぇぇひたすら人って言っちゃいそう〜!」


何でそうなんだよ!と杏奈の頭をぺしっと叩き、蒼汰のせいで全部忘れたぁぁと矢野さんに突っかかってる杏奈。


…あの人達いろんな意味で注目浴びまくってるんだけど気付いてるのかな?


主役は、あたし達のはずなんだけど。


面白いからもっとやってほしい。


無事就職先も決まり、大学を卒業して、6月の大安の日の今日。


あたしは津田雫になりました。


もうすぐ披露宴で杏奈がスピーチしてくれる事になってるんだけど、…大丈夫かなあの子。


半泣きで隣にいる矢野さんに助けを求めてる杏奈。


いまだ漫才みたいな言葉を交わし合ってるこの2人も、数ヶ月後に結婚式を挙げる予定らしい。


「あたし、雫のスピーチするから!
ボッロボロに泣かせてあげるからね〜、
家からバスタオル持って来といた方いいよ!」


なーんて自慢気に言ってた杏奈はどこ行ったんだか。


…でも。


いざとなったらものすごく頼れるあたしの大親友。


バスタオルは大袈裟だけど、泣かせてくれるんだろうな。


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