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want to be ...
第2章 出会い
肩を叩かれた感触と、ものすごいアルコールの匂いに振り返った。
「…っ!?」
「うわ、超可愛い!な、今日はこの子にしよーぜ」
「俺達と気持ちいい事しよっか~」
…嘘でしょ!?
あたしの肩を掴んだのは、スーツが乱れた複数のサラリーマンで。
「やぁあっ!」
体を気持ち悪い手つきで撫でられ、腕を掴まれ引き上げられた。
「久々の当たりだな〜。
これからおじちゃん達が可愛がってあげるからね〜」
「4Pだな、4P。
前も後ろも口も全部塞いでやるよ〜」
〜〜気持ち悪い!
「嫌ぁあ!離してっ!やっ…助けてー!」
「あ、クソッ…連れ込むぞ」
「嫌ー!」
羽交い締めにされて、身長が低いあたしは抗う事出来ず宙に浮いてしまう。
バタバタ足を動かして抵抗するのに、男の人の力には敵わない…
ガサガサした手に口をキツく塞がれ、
もうダメだ…
そう思って、目をぎゅっと閉じた時だった。
「オッサン…その子、俺の」
気怠そうな声が聞こえて目を開けた。
顔を上げると、いつから目の前にいたのか、細長いシルエットが視界に入って。
「…ほら、おいで」
ゆっくりとあたしに向かって腕を広げた。
誰…?
ホテルの逆光で、顔が見えないよ…
あたしを…助けてくれたの?
独特の、甘くて優しい低い声に誘われ。
油断してたサラリーマンの腕を振り払い、ふらつく足で彼の元に駆け寄った。