この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
want to be ...
第7章 解…消?
もう少しの踏ん張りだ、って思ってた。
あともう1歩だ、って思ってたの。
あたしに気が向いてくれてるって実感出来てたのに…やっぱり違うんだ。
あなたは美咲さんしか愛せないんですね。
3年間セフレとして傍にいて、あたしを美咲と呼ばず当たり前のように杏奈と呼んで抱かれるようになったことが嬉しくなったり、蒼汰さんの思わせぶりな態度に一喜一憂したりして、もしかしてあたしのこと好きになってくれたのかなって思ってたけど…
むしろ、彼女だって錯覚しちゃうくらい一緒にいたけど…
やっぱり愚かな勘違いだったんだ。
彼女にするような態度、あたしに散々した癖に…
あれは思わせぶりだったんですね。
…もう、嫌だ…
もう、疲れちゃった。
蒼汰さんに怒る自分が情けなくて悲しくて、もう蒼汰さんに抱かれるのが嫌になって…
丸2日離してもらえなくて、全く動かなかった身体が癒えて歩けるようになると、蒼汰さんの部屋にある私物を全て纏めて自分のアパートに帰った。
玄関をしっかり施錠して誰も入って来れないようにして部屋の隅で泣き続け、蒼汰さんからの電話やメールや訪問全て無視した。
どうしたら、あたしを見てくれますか?
あたしだけを見てくれますか?