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want to be ...
第7章 解…消?
ボロボロと涙が溢れ、両手で顔を覆って泣きじゃくった。
最低だ…こんなことするから、あたしは。
あたしと同じ目線にしゃがみ込んだ蒼汰さんを突き飛ばし、尻餅をついた蒼汰さんを睨み付ける。
有り得ないくらい優しい表情を見てドキリと心臓が跳ねたけど、首を振って再び睨む。
「…最低ですね」
「知ってるだろ?そんなこと。何年も前から」
優しい声で言われたその言葉に口を噤む。
ふ、と眉を下げて笑い、身体を起こしてあたしの頭を撫でる蒼汰さん。
「…今の、全部本心?」
「さぁ。自分の心に聞いてください」
「素直じゃねぇなぁ…」
どっちが!
再び睨み、ツンとそっぽを向く。
「なぁ…杏奈。俺の話聞いてくれる?」
「言い訳ならいりません」
「言い訳じゃない。俺だってバカじゃない…
今まで、杏奈をセフレとしてだけ見てた訳がない」
その言葉に唖然と蒼汰さんを見つめた。
は…?
今更…何言ってるの。
「あなたがバカじゃない訳ないでしょ。
ただの変態バカですよあなたなんて」
「ははっ…俺の杏奈は、
俺に平気で口答え出来るほど強くなったんだな」
「は?誰があなたの杏奈ですか」
「だから、お前は俺のものだろ?」
意味が分からない…
何言ってるの?何が言いたいのこの人。