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want to be ...
第7章 解…消?
「なのにお前…俺を悪者にしないどころか
また会えたら嬉しいとか言い出して。
不謹慎なこと言って悪いけどあの時、俺その場で
やり過ごしたけど、実は凄ぇすっきりしたんだ。
生きてやろう、って思えたし、
美咲と大樹さんにも笑顔で会えた。杏奈のお陰だ。
本当に、ごめんな。そして、ありがとう」
深く礼をした蒼汰さんをぼんやり見つめる。
あぁ…やっぱりあたし、この人好きだなぁ。
その時、気付いた。
この雰囲気…何か、言われる。
俯いてた蒼汰さんが、顔を上げてあたしを強く見据えた。
「杏奈…俺達少し、距離置かないか」
…え?
その言葉が頭の奥に響き…どっと涙が溢れた。
「…っ、何で…っ!」
「杏奈…違う。別れの為じゃないんだよ。
俺が美咲とのことケリつけてぇんだよ」
見上げると、真剣な表情であたしを見てて。
「どういうこと…?」
小さく呟いた。
あたしのその言葉にふ、と優しく笑った蒼汰さんは、あたしの頬を両手で包み込んだ。
「…信じて貰えねぇかもしれないけど。
てか信じて貰えねぇだろうけど…
好きだよ、杏奈」
「…、…え?」
「杏奈のことが好きだ…
もちろんセフレとしてじゃなく、1人の女として。
離したくない…他人になりたくない」