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want to be ...
第8章 葛藤
蒼汰さんのセックスに比べたら、暁くんのセックスなんて全然気持ちよくなかったしね。
「…、」
はぁ…。
最近、こんな最悪なことも考えるようになっちゃった…
情緒不安定というか、何というか。
もちろん暁くんからのメールに、既読はつけるけど返信なんて一度もしてない。
大金積まれても暁くんとなんてヨリ戻さないもん。
蒼汰さんがいるしね。
…いる、もんね。
蒼汰さんが…
あ…分かった、きっと生理が近いんだ。
だから情緒不安定なんだ。
そっか、そうだよ。
予定日っていつだったっけな。
軽い気持ちでスマホのカレンダーを開き…固まった。
待って、生…理?
最近あたし…生理、来てたっけ?
恐る恐る、生理を管理するアプリを開く。
「嘘…」
今月は、もう既に1週間近く遅れている。
本当に身体の管理を徹底してるあたしは、今まで危険日に中出しされようと、ピル飲む暇もないくらい激しく抱かれてようと、蒼汰さんのために避妊を怠ったことがなかった。
生理だって毎月必ず同じ周期で来てた…なのに。
最近は、毎朝の体温すら計っていなくて…
思わずベッドの上で正座し、まだ膨らみが感じられないお腹にそっと手を当てた。
力をなくした左手からスマホが滑り落ち、ベッドの上で少し跳ねる。
まさか…
赤…ちゃん?
ここに…?
ここに、蒼汰さんの赤ちゃんがいるの…?
どうしよう…どうしよう。