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アンバランスなsweet
第12章 絡んだ糸のように
手を上げられた記憶が一瞬フラッシュバックして。



―――恐い!



そう思ってしまって。


明かりが付いていた診療所の方へ、
人がいる方へ、思わず駆け出してしまった。
そう言っていた。


もしかしたら。
もしかしたらだけど‥。


本当はストーカーとか無くて、
里奈ちゃんに何か言いたいこと、何かあったんじゃないかな。

昨日の夜‥
もしかしたら友達のうちから帰宅する里奈ちゃんのこと‥
ただ待ってただけなんじゃないかな。


里菜ちゃんの話を聞いて、
少しだけそう思ったりして。
勿論、ストーカーかもしれない不安も拭えないけれど‥。


どちらにしても里菜ちゃんの状態を考えれば、
彼に会わない方がイイに決まっている。



そんなことを考えながらトイレからでて。
事務室に戻ろうとしたその時‥。



「さて!もうひと頑張りしよっ!」



私はンーーっと伸びをして。




「おい、紫乃。」


「わっ!」
(びっびっくりした!)




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