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アンバランスなsweet
第16章 熱情

「‥‥っ!真くん、痛い」
店を出てからも私の腕を掴んだままズンズンと歩く真くん。
そして、いつの間にか、腕から私の手首に移ったその圧。
掴まれたその場所から、真くんの熱が伝わって来る。
‥真くんの怒りが伝わってくる――。
真くんが怒っている理由が分からないその理不尽さ。
その強引さに久しぶりに胸がざわついて。
でも。私の手首をぎゅっと掴んで離さない。
その真くんの焦燥に、
相反した気持ちが躯を震わせる。
会えて‥嬉しい―‥
そんな風に思ってしまう。
訳が分からない小さな嵐が心の中に渦巻いて、
そんな自分に戸惑ったまま、
子供みたいに手を引かれるようにして、
そのまま真くんの車まで歩いた。
診療所の患者様用の駐車場からは、
喫茶店の窓が見えて。
卓さんがずっとこっちを見ていた――――。
店を出てからも私の腕を掴んだままズンズンと歩く真くん。
そして、いつの間にか、腕から私の手首に移ったその圧。
掴まれたその場所から、真くんの熱が伝わって来る。
‥真くんの怒りが伝わってくる――。
真くんが怒っている理由が分からないその理不尽さ。
その強引さに久しぶりに胸がざわついて。
でも。私の手首をぎゅっと掴んで離さない。
その真くんの焦燥に、
相反した気持ちが躯を震わせる。
会えて‥嬉しい―‥
そんな風に思ってしまう。
訳が分からない小さな嵐が心の中に渦巻いて、
そんな自分に戸惑ったまま、
子供みたいに手を引かれるようにして、
そのまま真くんの車まで歩いた。
診療所の患者様用の駐車場からは、
喫茶店の窓が見えて。
卓さんがずっとこっちを見ていた――――。

