この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
アンバランスなsweet
第16章 熱情

真くんが急に私の手を離す。
離れていくその温みに名残惜しさを感じて、視線でその場所を追いかけて―。
「乗って」
車に乗るように促される。
その声はいつもの真くんの声より少し低いトーン。
助手席は里奈ちゃんの場所――そう思って後部座席に乗り込もうとした私に、
イラついた様に真くんは助手席のドアを開けた。
「早く」
二人車に乗り込み、真くんが車を発車させて。
冬の午後‥太陽は早くも傾き始め、
蜂蜜のような柔らかい日差しが雪に反射して煌めいている。
行く先の分からないドライブ。
―――どこに行くのだろう。
ちらっと、運転している真くんの顔を見る。
。
―――何に‥怒ってるの?
何かに怒っている真くんの横顔。
いつもとは違って厳しい顔つきは、
話掛けることを戸惑わせる雰囲気だった。
離れていくその温みに名残惜しさを感じて、視線でその場所を追いかけて―。
「乗って」
車に乗るように促される。
その声はいつもの真くんの声より少し低いトーン。
助手席は里奈ちゃんの場所――そう思って後部座席に乗り込もうとした私に、
イラついた様に真くんは助手席のドアを開けた。
「早く」
二人車に乗り込み、真くんが車を発車させて。
冬の午後‥太陽は早くも傾き始め、
蜂蜜のような柔らかい日差しが雪に反射して煌めいている。
行く先の分からないドライブ。
―――どこに行くのだろう。
ちらっと、運転している真くんの顔を見る。
。
―――何に‥怒ってるの?
何かに怒っている真くんの横顔。
いつもとは違って厳しい顔つきは、
話掛けることを戸惑わせる雰囲気だった。

