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アンバランスなsweet
第16章 熱情

平日の昼過ぎ。
診療所の事務が仕事な紫乃はまだ勤務時間のはずで。
いるはずの無い人間が、そこにいると気になってしまうのは仕方の無いこと。
信号が青に替わるまで、その喫茶店の窓を凝視して。
アイツの姿を目で追いかける。
――こんな所でなにしてるんだ?
その店の際奥。
窓際に――男と一緒の紫乃が見えた。
――――――誰だ?あの男―‥‥。
紫乃は身を乗り出して。
二人の間に、何か光るものが見えた気がした。
何かを手にしている様子は、
なんだか親しげな雰囲気を醸し出している。
片桐さんは今日は仕事のはずだから、
彼で無いのは確かだ。
最近‥‥片桐さんの様子が以前と少し違う。
仲の良かった先輩だったのに、
俺に対し僅かに距離を取る様になった気がする。
――俺‥なにかしたのだろうか?
気のせいかも知れないが。
里奈ちゃんの事でバタバタしていて、
紫乃と話す機会も無かった。
あのスキー以来付き合い始めた片桐さんと紫乃。
片桐さんはいい先輩だし、紫乃に優しくしてくれるだろう。
――紫乃が選んだなら。それでいい。
診療所の事務が仕事な紫乃はまだ勤務時間のはずで。
いるはずの無い人間が、そこにいると気になってしまうのは仕方の無いこと。
信号が青に替わるまで、その喫茶店の窓を凝視して。
アイツの姿を目で追いかける。
――こんな所でなにしてるんだ?
その店の際奥。
窓際に――男と一緒の紫乃が見えた。
――――――誰だ?あの男―‥‥。
紫乃は身を乗り出して。
二人の間に、何か光るものが見えた気がした。
何かを手にしている様子は、
なんだか親しげな雰囲気を醸し出している。
片桐さんは今日は仕事のはずだから、
彼で無いのは確かだ。
最近‥‥片桐さんの様子が以前と少し違う。
仲の良かった先輩だったのに、
俺に対し僅かに距離を取る様になった気がする。
――俺‥なにかしたのだろうか?
気のせいかも知れないが。
里奈ちゃんの事でバタバタしていて、
紫乃と話す機会も無かった。
あのスキー以来付き合い始めた片桐さんと紫乃。
片桐さんはいい先輩だし、紫乃に優しくしてくれるだろう。
――紫乃が選んだなら。それでいい。

