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アンバランスなsweet
第16章 熱情

自分に自信が無くて…足掻いていた紫乃だけれど。
そんな紫乃だけが――俺をこんな気持ちにすることが出来る。
俺を切なくて苦しい気持ちにすること――それは紫乃しか出来ないことだと思い知らされる。
紫乃に翻弄されている自分が歯痒くて。
どうにもならない気持ちの出口を見つけられないまま――俺は紫乃を睨みつけることしか出来なかった。
「‥‥んだよ。それっ‥」
やりきれなくて口から出た言葉に、
紫乃が不思議そうな顔をする。
そうだよな。
お前は俺のこの気持ちを知らないんだもんな。
キュキュ――――!
そのとき…紫乃に気をとられていた俺は、
カーブでハンドルを切るタイミングが少し遅れて。
勢い良く右にハンドルを切るしかなかった。
タイヤの鳴く音が聞こえ、遠心力が右側に強めに掛かった。
車内の備品…ティッシュBOXや、後部座席置いたカバンとかが勢い良く右側に流れされ転がる。
屈がんだ体勢で俺をみていた紫乃はバランスを崩して―――。
そんな紫乃だけが――俺をこんな気持ちにすることが出来る。
俺を切なくて苦しい気持ちにすること――それは紫乃しか出来ないことだと思い知らされる。
紫乃に翻弄されている自分が歯痒くて。
どうにもならない気持ちの出口を見つけられないまま――俺は紫乃を睨みつけることしか出来なかった。
「‥‥んだよ。それっ‥」
やりきれなくて口から出た言葉に、
紫乃が不思議そうな顔をする。
そうだよな。
お前は俺のこの気持ちを知らないんだもんな。
キュキュ――――!
そのとき…紫乃に気をとられていた俺は、
カーブでハンドルを切るタイミングが少し遅れて。
勢い良く右にハンドルを切るしかなかった。
タイヤの鳴く音が聞こえ、遠心力が右側に強めに掛かった。
車内の備品…ティッシュBOXや、後部座席置いたカバンとかが勢い良く右側に流れされ転がる。
屈がんだ体勢で俺をみていた紫乃はバランスを崩して―――。

