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アンバランスなsweet
第16章 熱情

俺の方に倒れてきたその躯。
ベンチシートの座席は遮るものは無いから、
車の動きに躯を揺られた紫乃は、俺に向かって体勢を崩すようにして。
――ごめん…紫乃
運転が荒かったことを謝ろうとした時――
紫乃の細いけれど柔らかな躯が俺の太ももの辺りにしなだれかる。
――前のめりになった紫乃の躯。
――コートから覗く白いうなじ。
「…ごめん、今退くね」
そう、小さく呟き、
俺から離れようと躯を起こそうとシートに手をついたその手…そのほっそりした指。
俺は謝罪の言葉のタイミングを逃したまま、
紫乃の存在を意識して。
体勢を崩したせいで紫乃はすぐには躯を戻せないでいて。
あぁ、コイツでかいから、手足長いしなぁ…なんて思う。
ベンチシートの座席は遮るものは無いから、
車の動きに躯を揺られた紫乃は、俺に向かって体勢を崩すようにして。
――ごめん…紫乃
運転が荒かったことを謝ろうとした時――
紫乃の細いけれど柔らかな躯が俺の太ももの辺りにしなだれかる。
――前のめりになった紫乃の躯。
――コートから覗く白いうなじ。
「…ごめん、今退くね」
そう、小さく呟き、
俺から離れようと躯を起こそうとシートに手をついたその手…そのほっそりした指。
俺は謝罪の言葉のタイミングを逃したまま、
紫乃の存在を意識して。
体勢を崩したせいで紫乃はすぐには躯を戻せないでいて。
あぁ、コイツでかいから、手足長いしなぁ…なんて思う。

