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アンバランスなsweet
第21章 覚悟

このまま、奪ってしまえば―――…。
紫乃のことを見つめる視線に熱がこもった。
これ以上触れることが許されないのなら…、
口にすることが出来ないのなら――…。
――せめて、このまま。
その思いをぎゅっと抱き締めることでやり過ごして。
片桐さんの彼女の紫乃。
今は…二人きりで。
――これをチャンスというのなら、だか。
その隙。
チャンスは何度も訪れて良いわけはない。
それが解っているからこそ……。
首筋から香る紫乃自身の香りは良い匂いで。
服の上からでも分かるその華奢な躯。
押し付けられたその小さな胸の膨らみは柔らかに存在を主張していた。
微かに震えるその躯。
でも。
拒否しないその躯に、伝わる熱に――…。
その熱情に飲み込まれそうになる。
拒まない紫乃に、あの熱情は…俺だけのものじゃない。そんな気がして…クラクラした。

