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アンバランスなsweet
第21章 覚悟

その当時、俺は隣町の分署勤務だった。
小さな過疎の村は住人の、大半が老人で。
老人が多く住むその村では、当たり前だが、救急搬送や小さな小火騒ぎなとがこの町よりも多かった。
実際今より忙がしい日々だったし。
片桐さんの不幸なその噂。
それは狭いこの職場無いの人間関係。風の便りでなんと無く耳にしていたけれど、その時はまだ片桐さんとは一緒に働いた事が無かったからなのか、俺の記憶には微かに残っていただけだった。
自分で強く望んだこととはいえ、
そんな俺が片桐さんのその想いの秘密を知る一人になるとは……人生はわからないものだ。
熊さんから聞いた、片桐さんへの亜子さんからの手紙の内容は、なんだか凄く切ないものだった。

