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アンバランスなsweet
第22章 波の音と恋の終わり

でも、それって、真くんが里奈ちゃんと付き合い始めたらなんだろうか?
それとも、先日垣間見えた気がした真くんの態度のせい?

そんな事を考え始めたらきりが無い。

片桐さんのその焦りはこんな私のフラフラした気持ちのせいに違いなかった。


私の気持ちのその揺れ幅はそれだけ片桐さんを不安にさせて。気持ちが揺れているのを見透かされているから無理に躯を繋げようとしたのかも知れない。そんなふうに思ったりした。


―――躯を繋げたら、もしかしたら、気持ちも繋がったのかな。


ううん。そんなの間違ってる。フルフルと一人首を振る。

ずっと。
海に向かう車の中でそんな事を考え続けた。
流れて行く車窓の景色はぼんやりと瞳に映っていたけれど、ただ通り過ぎて行く幻の様だ。

ぐるぐる回る気持ちは、堂々巡りで。

とっくに答えは出ていたのに、頭はそれを認められないまま。
出口の無いこの気持ちに足掻いて、もがいていた私がいたのだ。



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