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第22章 波の音と恋の終わり

里奈ちゃんの口から出た“卓さん”の名前に、あの喫茶店での卓さんとの出来事を思い出して。

里奈ちゃんに卓さんとの喫茶店での出来事をうち明けた。
里奈ちゃんとの事に、自分のやりたい事にきちんと向き合おうとしている彼と、卓さんとの事をまだ引きずっている里奈ちゃん。

会う会わないは…私にはアドバイス出来ない。
里奈ちゃんが受けた心の傷を思えばそんなことは簡単に口には出せない。

でも、決めるのは里奈ちゃんで。
どちらにしろそれは乗り越えなきゃならないことで…。


「これ…預かった連絡先。卓さん、里奈ちゃんからの連絡を待ってるんだと思う」


あのペーパーウェイトの輝きが彼の気持ちを物語っていた。
里奈ちゃんを形にしたそれは、光のプリズムきらきらして。凄く綺麗だったんだ。