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第22章 波の音と恋の終わり

里奈ちゃんは一瞬泣きそうな顔をして。
それから私に向かって精一杯の笑顔をみせた。

それは今日私が見た中で一番の里奈ちゃんの笑顔で。


「私キチンと向き合ってみます。
誰かに付き添って貰えばきっと…大丈夫だと思う。

お姉ちゃんと義兄さんについてって貰おうかなぁ。

本当は、紫乃さんと真さんに付き合って貰いたいんだけど…真さん、また卓くんのこと殴っちゃったら大変だし。

真さんと紫乃さん二人だと、片桐さんに申し訳ないですもんね」


確かに…。卓さんと私が二人で会っていた時の真くんの剣幕を私は思い出した。


「ううん、それは…気にしないで。
でも、確かに里花さん夫婦に付き合って貰った方が良いと思う。
真くんは…凄く里奈ちゃんのこと心配してたし、卓さんに対しては余り心証良くないみたいだから」