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アンバランスなsweet
第22章 波の音と恋の終わり
「ジュース買ってきましたよ~!」
そんな男二人の間の気詰まりな空気を破ったのは、その明るい声だった。
片手に1本づつ缶コーヒーを持ちながら、俺たちに向かって手を振っている小さな里奈ちゃんと、その後を歩いてくる紫乃の姿が30m位向こうに見えて。
紫乃を巡る俺達のその会話は宙ぶらりんに途切れたまま――
「まこと、この話は終わりだ」
「片桐さんっ―――!」
―――貴方は、この期に及んでまだ自分の気持ちを誤魔化すのか