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アンバランスなsweet
第22章 波の音と恋の終わり

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―――わけ、わかんないよ…!
真くんが掴んだ所から伝わる熱に、その視線に捕らわれて。「片桐さんが帰るって言ってる」その言葉の意味がすぐには頭に入って来なかった。
「帰りたくない」
真くんのその問いの意味を考えもしないで。
片桐さんが帰ると言ったその訳も解らないまま、心に浮かんだその言葉を。
小さな声で。そのまま―――。
里奈ちゃんが教えてくれた、真くんとは付き合っていないと言う事実。
突き刺さるような真くんの熱く煌めく瞳。
頭の中はグチャグチャで。わけも解らないまま翻弄される。疼く恋心が溢れ出す。
真くんの掴む私の腕から、この気持ちが彼の躯に流れ込み、そのままその心臓をくるんでしまえばイイのに――。
「紫乃、帰ろう」
真くんから引き離す様に。
片桐さんに優しく、でも有無を言わせない強さで引き寄せられる。
片桐さんのその温みは私が誰の彼女かと言う現実を私の心に突き付けた。
―――わけ、わかんないよ…!
真くんが掴んだ所から伝わる熱に、その視線に捕らわれて。「片桐さんが帰るって言ってる」その言葉の意味がすぐには頭に入って来なかった。
「帰りたくない」
真くんのその問いの意味を考えもしないで。
片桐さんが帰ると言ったその訳も解らないまま、心に浮かんだその言葉を。
小さな声で。そのまま―――。
里奈ちゃんが教えてくれた、真くんとは付き合っていないと言う事実。
突き刺さるような真くんの熱く煌めく瞳。
頭の中はグチャグチャで。わけも解らないまま翻弄される。疼く恋心が溢れ出す。
真くんの掴む私の腕から、この気持ちが彼の躯に流れ込み、そのままその心臓をくるんでしまえばイイのに――。
「紫乃、帰ろう」
真くんから引き離す様に。
片桐さんに優しく、でも有無を言わせない強さで引き寄せられる。
片桐さんのその温みは私が誰の彼女かと言う現実を私の心に突き付けた。

