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アンバランスなsweet
第23章 対峙する心

片桐さん兄弟の仲の良い会話が続く中、の意識は、さっきのその瞬間に戻ってしまう。
―――真くんは、いったい何を伝えたかったんだろう。
真くんに掴まれたその手首がまだ熱い気がする。
彼のその熱が恋しくて。真くんを感じたくて、掴まれた場所にそっと手をあてる。
―――やっぱり私、真くんじゃなきゃダメだ。
改めてそう思ってしまう。
さっきの少し強引な真くんの態度に胸がときめく。
私の瞳をじっと見つめて、気持ちを確認しようとする強い視線。
その真くんの瞳に籠る熱を見てしまえば尚更。
―――もしかして、私のことが……好き?
そう、勘違いしていまいそうになるような甘やかな熱情。

