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アンバランスなsweet
第24章 火事の現場で

火事の現場が近づくにつれて、野次馬の数も多くなる。
診療所へと続く道路には、交通規制が掛かり、当たり前だけれど消火車輛が優先になっていた。
その他の自動車は迂回するよう誘導している係員の脇を、自転車ですり抜けるようにして通り過ぎる。
路肩に停められた車や、規制が掛かったせいで、車通りが少なくなったせいなのか、道の真ん中を歩く野次馬達が邪魔で。
真っ直ぐに自転車を走らせる事が出来ない。
―――急いでいるのに!
自転車じゃ上手く進めない――そう判断し、診療所に自転車を停める。
そして私は、火事の現場の仏壇工場に向かって駆け出した。
―――バーンっ!
「……何?今の音!」

