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アンバランスなsweet
第25章 繋がる気持ち

レントゲン室の撮影中の赤いランプが光っている。
休みの日の診療所。
外来の患者様が誰もいない空間は、良く見知った空間な筈なのに――何だか随分他人行儀な気がするのが不思議な感じがした。
ガランと静まり返ったその空間の中、真くんのレントゲン撮影を待つ時間。
電子化されたレントゲン。
フィルムを現像する手間がなくなり撮影時間は随分と短縮され、短いの時間な筈なのに…。
待つ――というのは、実際掛かる時間が長く感じられてしまうものだった。
―――里奈ちゃんには話しておかなくちゃ。
《紫乃さんは、真さんの事が好きですよね。
なのに、なんで片桐さんとお付き合いしてるんですか?》
《紫乃さんの態度が…多分二人の男性を傷付けてます。紫乃さんはもっともっと自分の気持ちにちゃんと向き合うべきです》
自分の気持ちにちゃんとけじめをつける事が出来ずにいた私。
そんな私の心には里奈ちゃんの言葉は―…。

