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アンバランスなsweet
第25章 繋がる気持ち

―――もし、あの火の中にケガをした真くんがいたら……。
そう想像してしまうのを止めることは出来ない。
みんなの真くんへ歓喜の声の中―…、最悪の事態を想像してしまい、強く握り締めた掌に食い込んだ指が赤く痕を残していた。
最悪の場合は命を落とすことだって―――…!
―――そんなの、イヤ。
それは凄い衝撃となって私の心に襲い掛かったのだ。
「里奈ちゃん、私……。真くんのことを好きになる資格、あるかな。」
自分の仕事に誇りを持っている真くん。
さっきの真くんのヒーローだった姿はとても素敵だった。
でも、ヒーローなんかじゃなくても良い。
―――ケガをしないで。
―――危ない目にあわないで。
そんな風に思ってしまう私は、自分勝手だと思う。
誇りを持っている仕事を否定してしまうような女の子に好かれても真くんは迷惑なんじゃないか――そう思わずには…いられなくて。

