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アンバランスなsweet
第25章 繋がる気持ち

――――そんな顔する紫乃さん。
もう、答えでてるじゃないですか。
「じゃあ、真さんの隣に彼を心配してくれる彼女がすでにいて、紫乃さんが心配する必要なんかなかったとしたら―――それならどうですか?」
「……里奈ちゃん?」
「例えばの話です。真さんは今はフリーですけど、意外とモテるんですよ?」
レントゲン室の赤いランプが消え、先生が撮影を終えた様だ。
先生はオーダーを口にしなくて。
真さんの患部を透視で見たのか撮影したのか、それは分からない。
でも。
終わったのなら、そろそろレントゲン室から真さんが出てくる筈だった。
「終わったみたいですね。」
大きく見開かれた紫乃さんのその目に浮かぶ衝撃の表情に、私は…少し言い過ぎたかな、と思わないでも無い。
後は紫乃さんが自分で答えを決めたいと、だものね。
既に動き出しているその気持ちは、後戻りなんか出来ないと思うんだけど――――なんて思った里奈だった。

