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第25章 繋がる気持ち

紫乃はコンプレックスに悩む女のコで、自分に自信がなくて、自己評価が低かった。

優しくて、不器用で、臆病で。
自分のせいで人が傷つくのを恐れている。

だから、片桐さんとの関係もあんな風に依存するような感じになってしまったのかもしれないけれど。



―――大丈夫だから。



紫乃の周りには、そのままの紫乃を受け入れてくれる仲間がたくさんいるじゃないか。
俺だって、里奈ちゃんだって、ちゃんとお前のこと見てるんだぜ。

そんな紫乃が、自分から動きだしたっていうのは結構凄いことだ。
片桐さんと向き合うと言うことは、自分の意思を。
亜子さんと自分は違うと言うことを片桐さんに伝えたと言うことで。

それって、紫乃から片桐さんを振ったってことだろう？

それは――それだけ俺のことが好きだってことに他ならないんだよな、なんて。

少し自惚れてしまう。