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アンバランスなsweet
第25章 繋がる気持ち

好きな女のコがこの腕の中にいる。
本当はもっとくっついていたい、なんて思うのは仕方ないだろう?
そう思いつつ、紫乃が苦しく無いよう密着した躯の隙間に、俺は少しだけスペースを開けた。
それなのに、紫乃とのその距離は離れることは無かった。
―――紫乃?
不意に俺の上着をギュッと掴む感触がした。
しがみつかれているような、そんな感覚を肩甲骨の下の辺りに感じた。
最初は抱き締められるままだった紫乃によって、俺の背中に回されたその華奢な腕。
俺は――紫乃に抱き締められていた。

