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アンバランスなsweet
第26章 繋がった気持ち

* * *
“プルルルルルッ”
「あーっ、もう!うるせー」
「真くん、電話……」
やっと気持ちが繋がった私達の時間を邪魔するかのように、さっきから何度も何度も鳴っている真くんのスマホは消防署からのもの。
診療所を出てから、かれこれ三時間以上は経っている。捻挫の治療に掛かる時間と、診療所と消防署との距離を考えれば、随分時間も過ぎてしまっていて、今の時刻は、もう少しで日付けが替わるという遅い時間だったから、心配して連絡を取ろうとするのは当たり前のことだと思う。
ドキッとするような言葉を口にした真くんだったけれど、実際に車の中で最後まで――――なんてことは…無く。

