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第7章 思惑の裏側で

去年の4月に赴任して来て‥この春で一年になる。



この町の分署に配属になるのは初めてだけれど、熊さんとは以前隣の市でも一緒に働いたことがある。頼れる兄貴って存在。



面倒見がすこぶるいいんだ。
ホームパーティや、バーベキューも良くやるし。



嫁の里花さんは‥、可愛い顔して案外小悪魔な印象だ。
小柄な体に、グラマラス体型。
お菓子みたいな見た目の中味は案外したたかで。基本熊さんはいつも手のひらで転がされている。




ー‥俺はそうゆうタイプの女は苦手なんだ。




結婚するまでは何人もの同僚があの甘い見た目にたぶらかされたことだろう。
そして、上手いこと利用されたことだろう。




‥まぁ里花さんのは利用ってレベルでは無い可愛いもんなんだけれど。




せいぜい、ホームパーティのお土産はビールが良い！とか、買い物し過ぎた迎えに来て！とか。
微妙な金額の財布や、足に使われる程度だから。



まぁ、あそこの夫婦はなんだかんだいっても外面もいし、仲もいい。




ーーそんな里花さんから、俺は相談されたことがあるのだ。