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アンバランスなsweet
第9章 本音と建前と自分の気持ちと
そんな時はセーターを捲って力こぶを見せる。
男の子ですよーアピールでなんとなしに笑いに変えるのだ。
「まことくんってて、案外ウブな子なのね」
―― げほっ!うがっ!げほっ!
喉の渇きを潤すべく更に水分を補給していた俺に、飛んできた里花さんの言葉。
里奈ちゃんとお喋りしている時のいきなりのソレに、俺はスポーツ飲料が気管に入り、思いっきりむせてしまった。
俺を可笑しそうに微笑んでいる里花さんはヤッパリ小悪魔で。
(俺がむせるタイミングを図ったに違いないよな‥。)
情報元は熊さんだろうな、間違いなく。
さっきの中二のような妄想を里花さんに話したに違いない。
でも、己のコンプレックスのことをチラリと思い出していたら‥。
―― 一番声を聞きたい女の声がしない。
そのことに急に気が付いて。
あぁ、苦しい。
ひとしきりむせて涙目になりながら、周囲を見渡すが紫乃の姿は無かった。
男の子ですよーアピールでなんとなしに笑いに変えるのだ。
「まことくんってて、案外ウブな子なのね」
―― げほっ!うがっ!げほっ!
喉の渇きを潤すべく更に水分を補給していた俺に、飛んできた里花さんの言葉。
里奈ちゃんとお喋りしている時のいきなりのソレに、俺はスポーツ飲料が気管に入り、思いっきりむせてしまった。
俺を可笑しそうに微笑んでいる里花さんはヤッパリ小悪魔で。
(俺がむせるタイミングを図ったに違いないよな‥。)
情報元は熊さんだろうな、間違いなく。
さっきの中二のような妄想を里花さんに話したに違いない。
でも、己のコンプレックスのことをチラリと思い出していたら‥。
―― 一番声を聞きたい女の声がしない。
そのことに急に気が付いて。
あぁ、苦しい。
ひとしきりむせて涙目になりながら、周囲を見渡すが紫乃の姿は無かった。