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堕女の鬼
第3章 私の現実

私はすぐに携帯を閉じた
夫は気にする様子もなく
服を着終わると
二階の寝室に向かった
私は夫が部屋に入る音を確認し急いで携帯を開き…
メールを見た
1件目
ちゃんと帰ったか…
2件目
返事待ってるからな
3件目
今日はあきらめる
明日…連絡する
素っ気ない内容なのに
優しさを感じた
嬉しくて仕方がなかった
私は急いで返信を打った
ちゃんと帰りました
わざと素っ気ない…
たった一行の文
何度も打っては消した一行…
明日…連絡待ってます
素直に書けなかったのは
タカオに対しての想いを
知られたくなかったから
優位にたっておきたい…
そんな駆け引きがあった
私は…
これからどうなるんだろう
…スリルに近い想いに
色々と想像を働かせていた
シャワーを浴び…
夫の匂いを洗い流し
私はベッドに潜りこんだ
握りしめた携帯は
私が眠りにつくまで
鳴る事はなかった

