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ブラックチョコレート
第3章 バレンタインデー



すぐにママの目が大きく見開かれた。


「どう・・・?」

「これ、すっごいおいしい・・・!」

「本当に?」

「紅里、料理うまくなったんだなー」


何も知らないパパがそんなことを言ってくる。
パパには彼氏が出来たことを秘密にしていた。
そんなこと言ったら、お店にまで行ってしまいそうだったから。

仲直りしたパパとママは、昔みたいに仲が良くて
最近では一緒にどこかに出かけたりもしているみたいだった。

それなのに・・・


「違うわよ、紅里の彼がパティシエさんらしいわよ」


ママにバラされた、たった今・・・!


「ちょっと!ママ!」

「もういいじゃなーい、ママお店に行ったことあるのよ?」

「えぇっ!?」


ママには星弥くんが働いているお店も教えてあった。
でも行ったなんて、その後言ってなかったじゃん!



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