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ブラックチョコレート
第4章 旅行に行こう
「でも、もしかしたら
紅里の味がするかもしれないよ?」
「しないよ!」
星弥くんがわたしの唇に
軽いキスを落とす。
「ホワイトデーも一緒に過ごそうな」
「うん」
そんなの、当たり前じゃない。
「来年のバレンタインデーは失敗するなよ?」
「なっ!?もう大丈夫だもん!」
「来年は違うのが食べたい」
「えっ・・・!?」
やばい、同じガトーショコラあげようと思ったのに。
「来年は、また違うの、教えてやるよ」
「・・・ありがとう」
「あのガトーショコラおいしかったし
来年はもうちょっとレベルアップだな」
「・・・お手柔らかに」
今年のバレンタインデーは
ちょっぴり失敗してしまったけれど、
今度こそは苦いだけのブラックチョコレートじゃなくて
甘くてちょっぴり苦い、
大人のバレンタインデーになりますように☆
「星弥くん」
「ん?」
「大好きっ」
【END】