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BLACK WOLF
第10章 深く、奥まで…
「も…だめぇっ!!あぁぁっ━━━━━」

体がビクンッと大きく波打ったかと思った瞬間、私の体のどこかで何かが弾けた。

頭の中は真っ白で、息も絶え絶え状態。

でも、体の痙攣は収まってくれない。

そんな私の反応を見て振動しているソレは私から離してくれた。


「はぁ…はぁ…あっ」

「ははっ。ローターであの反応だったんだ、電マでイクのも無理はねぇか…」

電、マ…?

ぼんやりと靄がかかったような頭じゃ何も考えられない。

目には涙が浮かんで、黒埼さんの顔がちゃんと見えない。

「で?約束は守れなかったみたいだな?ローターでは頑張ってたみたいだけど電マだと…たったの数秒で」

くすくすと笑いながら私の反応を楽しんでいるが…

いつもみたいに腹が立たない。

というか、思考も意識もはっきりしなくて、感情すら失ってしまったみたい。

「ぇ…?」

「あの幼馴染み、どう始末してやるかな…」



幼馴染み…?

ハルちゃん…?









思考と意識がハッキリしていく。

私、まさか…っと、そう気付いた瞬間に心臓のドキドキが止まらなくなった。

まさか…っ





嫌…っ。

ハルちゃん…っ。

ハルちゃんっ!!








「や、やめて…っ、やめ…っ!ハ、ハルちゃんに、だけは…っ、あ…っ」


まだ、体の痙攣が止まらない。

言葉も上手く出て来ないし、呂律も回らない。


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