この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
BLACK WOLF
第2章 甘い誘拐
「あの、それより黒埼さんと母はどんな関係だったんですか?」
ずっと気になってた質問をぶつけた。
高級そうな外車にこんな凄いお店に簡単に出入りしてる人、知れば知るほど私や母には縁遠い人だ。
「知りたいですか?」
意地悪そうにニヤッと笑った黒埼さん。
その、狩りをする狼のような目に一瞬、背筋が凍りついた。
「あ、まぁ…、そりゃ…、私と母にはこんな凄い人と関わり合う機会なんて…」
私だって大学に入って引っ越す前まではただの田舎娘だったし、母は畑仕事が生き甲斐みたいな人だったし。
東京にいたってこんな凄い人と知り合うことなんてないのに。
と、黒埼さんと話ていると、先程のボーイさんが
「お待たせしました、黒埼様」
そう言って、テーブルに私と黒埼さんの紅茶を並べ、それと一緒に小さな可愛いポットやお砂糖やミルクや…、とにかく普通のカフェじゃ有り得ないようなセットを並べ、黒埼さんに一礼するとまた何処かへ下がって行ってしまった。
お茶飲むだけなのにこんなにいろいろセットがいるの?
っていうか、この小さなポットと茶漉しは何に使うの?
お茶なんて、昔母から少し教わった程度の茶道しか出来ないし、こんな席でのテーブルマナーなんてわかるわけがない。
テーブルの上のティーセットを睨み、格闘する私に
「まずはこのポットの中のお茶を茶漉しで…。それから、こっちのスプーンで…」
ずっと気になってた質問をぶつけた。
高級そうな外車にこんな凄いお店に簡単に出入りしてる人、知れば知るほど私や母には縁遠い人だ。
「知りたいですか?」
意地悪そうにニヤッと笑った黒埼さん。
その、狩りをする狼のような目に一瞬、背筋が凍りついた。
「あ、まぁ…、そりゃ…、私と母にはこんな凄い人と関わり合う機会なんて…」
私だって大学に入って引っ越す前まではただの田舎娘だったし、母は畑仕事が生き甲斐みたいな人だったし。
東京にいたってこんな凄い人と知り合うことなんてないのに。
と、黒埼さんと話ていると、先程のボーイさんが
「お待たせしました、黒埼様」
そう言って、テーブルに私と黒埼さんの紅茶を並べ、それと一緒に小さな可愛いポットやお砂糖やミルクや…、とにかく普通のカフェじゃ有り得ないようなセットを並べ、黒埼さんに一礼するとまた何処かへ下がって行ってしまった。
お茶飲むだけなのにこんなにいろいろセットがいるの?
っていうか、この小さなポットと茶漉しは何に使うの?
お茶なんて、昔母から少し教わった程度の茶道しか出来ないし、こんな席でのテーブルマナーなんてわかるわけがない。
テーブルの上のティーセットを睨み、格闘する私に
「まずはこのポットの中のお茶を茶漉しで…。それから、こっちのスプーンで…」